【フリーランスとして生きる10】 ライター ろんさん

フリーランスとして活動している方にリレー形式でエッセーを執筆いただいています。第10回はフリーランスとして活躍中のろんさんです。

夫の仕事を優先していても自由に生きられる

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家庭を考えたとき、何を優先するべきかは人によって異なるでしょう。

自分のことを優先するべきか、夫のことを優先するべきか……。

フリーランスとして活動している私が夫の仕事を優先しながら自由に仕事ができるようになるまでの道のりをご紹介します。

 

2017年に結婚し、東京から福島へ移住して3年になります。

「夫の仕事を支える妻」を最優先する自分軸を貫きながら、在宅でライターやサイト運営。そして、学習塾の非常勤講師として活動しています。

 

いわゆるフリーランスです。

 

今では好きな仕事を組み合わせて、自由に活動している私ですが、最初から現在のような仕事スタイルを確立できていたわけではありませんでした。

 

夫の地元で、いい嫁を演じようとした毎日

 

結婚当初、新婚生活への期待へ胸を膨らませていた私。

ところが、現実はそう上手くはいきませんでした。

 

福島への移住当初は、東京から遠く離れた慣れない夫の地元での生活、2人分の家事。

義実家から「いい嫁」だと思われたい……。

知らず知らずのうちに、自分を偽る生活を重ねる毎日でした。

実家の両親や友達などを心配させたくなかった私は辛いことがあってもただひたすら我慢していました。

本当は東京で働いていた仕事と資格を活かして金融機関で働きたかったのですが、夫や義両親の顔色を気にして、彼らのすすめる仕事に就くしかありませんでした。

 

職場の人はとても優しく、飲み会でも愚痴や悪口は一切出ない人間関係も良好な環境でした。

さらに有給や休憩時間などもしっかりと取得でき、嫌なことは何もない、ある意味とても恵まれた職場だったのかもしれません。

 

主婦は仕事にやりがいを求めてはいけないのか

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人間関係は良好で、仕事への負荷は軽く、心身ともに恵まれている仕事でした。

独身時代は毎週隠れてトイレなどで泣く生活をしていましたが、フルタイムでカレンダー通りに勤務しているというのに、泣くことが一度もない生活です。

しかし、独身時代はあんなに好きだった「仕事」が苦痛になっていったのです。

 

私は学生時代から働くことが好きで、アルバイトにもとても愛着がありました。

社会人になってからも仕事が大好きで、愛社精神の強い会社員でした。

休日もお客様への提案をより良いものにするために、資格取得の勉強に励み、雑談のための情報を仕入れることに必死で、頭の中は24時間365日、仕事のことを考えていました。

 

そんな私にとって、仕事はお給料を得るためのもの・生きていくためのものというだけではなく、自己実現をするための手段であり、やりがいを感じるものだったのです。

そんな中で、「私は本当にやりたい仕事に挑戦してみたい」「また仕事が大好きな生活をしたい」と思うようになります。

 

結婚を意識しなかったら、教育関係の仕事かライターの仕事をしたかった

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学生時代から夫と交際していた私は就活のときから、結婚後のライフプランを考えていました。

 その結果、就活当時、アルバイト先でもあった教育関係は夜間の勤務など不規則な生活でもあることから、内々定をもらっていたにもかかわらず辞退し、その道を諦めました。

また、もう一つやりたかったことにライターという仕事があります。学生時代から文章を書くことが大好きだった私にはライターという仕事に強い憧れがありました。しかし、現実を見るべきと自身できめつけてしまい、その道は諦め、趣味としての執筆にとどめたのです。

SNSやブログでの発信を続ければ良い。当時はそう思いました。 

 

一度は気持ちにフタをした私ですが、ここにきて、ようやく受け入れてあげることができました。

そして、自分で自分にGOサインを出してあげることができたのです。

 よし、ライターと教育関係の二足のわらじを履いて働くぞ!

 

新婚女性の就活は厳しいけど受け入れてくれる会社もある

 

こうして私は夫に相談し、ライターと教育関係への転職活動を開始します。

しかし、ここで私は壁にぶつかってしまいました。

 

「履歴書が通過しない」

 

私は学生時代の就活のとき、履歴書で落ちることがほとんどありませんでした。

主婦になってから就活をしてみて、ES落ちの現実を実感することになったのです。

 

数ヵ月はハローワークへ通って、履歴書を送っていた私ですが、ハローワークで相談員からある言葉を言われます。

それは「新婚女性の就職は厳しい」「既婚者で実家が遠い女性の就職は厳しい」というものでした。

 

確かに、新婚でこれから子供がいつできるかわからない女性を採用したい企業はあまりないのかもしれません。

企業の体力的に、悪阻による休職や産休・育休の取得の可能性がある人材を雇うことができるところは少ないようにも感じます。

もちろん、私の実力不足もあったのだと思います。

 

私はフルタイムの就職活動を中止しました。

そして、教育関係の事務の応募から学習塾の非常勤講師へ応募を変えました。同時にライターの仕事は業務委託を受けて行い、サイト運営は個人ですることで、フリーランスとしての仕事も開始しました。

 

すると、あっという間に学習塾の非常勤講師の採用が決定し、フリーランスとしてライターとサイト運営をする二足のわらじならぬ三足のわらじの生活が始まりました。

 

わくわくする予定しか書かれていない仕事用手帳

フリーランスの仕事を始めてから、私の生活になくてはならないアイテムとなったのが手帳です。

仕事の予定がぎっしりと書かれています。

 

この仕事用の手帳には、わくわくする予定しか書かかれていません。

フリーランスは自分の仕事に責任を持つ分、自分で自分の仕事を自由に選ぶことができます。

嫌な予定は入らないのです。

 

また、定時という概念もないので、自分を律することが必要となってきますが、家族の予定に合わせて、柔軟な対応をすることができます。

夫が飲み会で帰りが遅い日には、夜遅くまで執筆をすることも可能ですし、夫の休日に合わせて、仕事を調整することもできます。

 

フリーランスの働き方はどこにいても働くことができるので、移動も自由です。

私の場合は、パソコンとWiFiがあれば、どこにいても執筆が可能なので、午前中はカフェで執筆をして、夫のお昼休憩に合わせて一緒にランチをとることも可能です。

東京と福島の行き来もしやすくなり、行動の自由度が増えました。

 

結婚しても、夫の地元に移住しても好きな仕事ができる

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フリーランスとしての生き方は、

結婚して夫の地元へ移住した女性や転勤族の妻など、独身時代と同じように働くことができなくなってしまった女性にもピッタリな働き方だと思っています。

どこにいても同じように働くことができ、自分の好きな仕事を選ぶことができます。

主婦だって、自分の好きなように働けるのです。

 

私は遠方になってしまった実家にも帰りやすくなり、友達とも気軽に会えるようになりました。今まで夢見ていた生活を仕事の面でもプライベートの面でも手に入れることができました。

孤独な気持ちを抱えることや、辛くなることもあるけれど、私は今の働き方が大好きです!

「やりたいことをやる」これこそが何よりも大事なのではないでしょうか。

 (文:ろん)

 

東京育ちの平成3年早生まれ。フリーランスのライター・サイト運営をしながら、塾講師としても活動中。今までの仕事柄、教育関係やお金の話が好きで、ディズニーが趣味。フリーランスのメリットを活かして、東京と福島の二拠点生活を実践しています。

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