【フリーランスとして生きる2】大岩楓さん

フリーランスとして活動している方にリレー形式でエッセーを執筆いただいています。第2回はフリーランスとして活躍中の大岩楓さんです。

始まりは「ランサーズ」から

 

ライターを始めたきっかけは、クラウドソーシングの「ランサーズ」でした。といっても、当時はライターになるつもりなどなく、単にモニター案件で小銭を稼げればいいと思っていました。

そんなある日、募集中のタスクで簡単なライティング案件を見つけました。まずは試しにと思いそれをやってみました。すると2つのクライアント様から連絡があり、プロジェクトで仕事を始めることになったのです。

 

「〇銭ライター」を1年以上続けた

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当時の仕事の報酬は文字単価が銭単位。記事によっては、時給換算で10円にも満たないこともありました。「これぞ内職」という感じです。しかし、当時はそれでも、「自分が書いた記事でお金がもらえるのだ」と感激したものです。また、その程度の報酬だからこそ、気軽に記事を書けたという側面もあります。

かくして、私は報酬が激安であるそれらの仕事を、1年ほど続けることになりました。

「WELQ騒動」で仕事を全て失った年末

そんな折、2016年末の「WELQ騒動」が起きました。「肩こりの原因は幽霊」で有名になったあの騒動です。

当時私が請けていたのは、WELQとよく似たキュレーションサイト。それらの多くは騒動の影響で記事の更新が止まり、私を含めた多くのライターが仕事を失いました。

業界の格式高い方には、「1円ライター」と揶揄されましたが、心の中で「いや、それ以下ですから」と自虐的な気持ちになったのを覚えています。その時、フリーランスがいかに不安定であるかを思い知り、ライターを辞めることも考え始めました。

ランサーズ運営からのスカウトで専門記事を書くように

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しかし、運は私を見放さなかったようです。

年が明けたばかりのある日、ランサーズで「前職の銀行員を生かした記事と難関国家資格所有者が監修する記事を書けないか?」という打診がありました。報酬を聞くと、業界では常識的な金額でした。

しかし、前職の知識は記憶の彼方、専門家監修の案件は難解な法律記事。到底素人が書ける内容ではありません。それで、一度は「どちらも無理です」と固辞しましたが、「とにかくテストだけでも」という依頼に折れてテストを受けることにしました。その結果、なぜか両方とも継続依頼され、これも1~2年ほど続けたものです。

これらの案件を通してある程度の専門知識を習得できたのは、私にとって大きな収穫でした。そのため、とりあえずライターをそのまま続けることにしました。

「7日間で40件リライト」を機にさらにスキルアップ

さらに大きな転機が訪れたのは、一昨年のGW直前のこと。突然ランサーズ経由でリライトの依頼が来たのです。「7日間で約40件のリライト」という、遅筆ライターにとっては悪夢のような依頼でしたが、なんとか期日までにやり遂げました。

するとその実績が評価され、校正や校閲なども依頼されました。そこで初めて、SEOについて実践で学ぶ機会を得たのです。

読まれる記事、つまり利益につながる記事を書くためにはプロジェクトの全体像を把握する必要があります。また、マネージャーの目線で自分自身を見つめ、自分がどんな役割を求められているかを理解することが必要です。

そうしたことを勉強する機会が得られたのは、私にとって非常に幸運でした。

コラムライターとしてデビューする

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しかし、転機はそれだけで終わりませんでした。今度は記名でコラム記事を書くことになったのです。それは、受け身な私にしては珍しく、自分から応募した仕事です。もっとも得意な分野だったので、ぜひ書いてみたいと思いました。

しかし一方で、自分の企画が通るのだろうか?という不安もありました。それまでは、KWや構成ありきの仕事ばかりだったからです。テスト記事を送ったときも、「どうせダメだろう」と逃げ腰になっていました。

ところが、編集長様から直々に継続依頼のメッセージをいただき驚きました。そこにはこう書いてあったのです。

 

「すばらしい記事でした!あなたが必要です。ぜひ一緒に仕事しましょう!」

 

その言葉を目にした瞬間、単純な私は「この仕事をずっと続けよう!」と決意しました。片手間ではなく本気でライターの仕事に取り組む覚悟ができた瞬間でした。また、記名記事がきっかけで他社様からもお声がけいただき、今は比較的安定してお仕事をいただけるようになっています。

 

ここまでライターを続けられたのは人に恵まれたおかげ

 

ライターになった3年前から今日までのことを振り返ってみましたが、「こんな受け身な姿勢にもかかわらず、よくこの仕事を続けてこられたな」というのが正直な感想です。

ここまで続けてこられたのは、ただひとえに人に恵まれたおかげです。

私のようなオールドルーキーを親身にご指導くださったクライアント様はもちろん、何かにつけて力になってくれる同業者の皆様がいたからこそ、今の私があります。そう考えると、もはや皆様には足を向けて寝られません。

これからも、そのようなよきご縁を大事にしつつ、ライターとしてさらにステップアップしていきたいと思っています。

(文 大岩楓)

大岩楓
私がライターになったきっかけや、今日に至るまでの経緯について記しました。これからライターになる人の参考になれば幸いです。

 

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